新たな時代の幕開け──マンチェスター・シティがACミランのオランダ代表MFティジャニ・レインデルスを獲得し、中盤再編の本格スタートを切りました。
絶対的司令塔ケヴィン・デ・ブライネの退団に伴い、中盤の世代交代が急務となっていたシティ。
ボックス・トゥ・ボックス型として評価の高いレインデルスは、攻守にわたるハードワークとゴールセンスを武器に、この難しい役割を担います。
本記事では、移籍の背景、シティにおける役割、今後の展望まで詳しく解説します。
- マンチェスター・シティがACミランのMFティジャニ・レインデルスを約4,630万ポンドで獲得
- 中盤の刷新を進めるペップ・グアルディオラの新プロジェクトが始動
- デ・ブライネ退団後の攻撃的MFの後継者候補として期待
- ボックス・トゥ・ボックスの万能型MFが新たなバランスをもたらす
移籍の詳細と背景
マンチェスター・シティは、ACミランのオランダ代表MFティジャニ・レインデルス(26歳)を移籍金約4,630万ポンド(約70億円)で獲得しました。
契約期間は5年で、6月のクラブW杯での新天地デビューが期待されています。
シティは昨季、プレミアリーグ3位に終わり、8年ぶりに無冠のシーズンとなりました。
特に中盤ではロドリの長期離脱やデ・ブライネの退団が響き、エネルギーと創造性の欠如が露呈しました。
今オフは大規模な入れ替えが進むとされ、レインデルスの獲得はまさに「再建の起点」と位置付けられています。
レインデルスのプロフィールとプレースタイル
項目 | 詳細 |
---|---|
名前 | ティジャニ・マルティヌス・ヤン・レインデルス |
生年月日 | 1998年7月29日(26歳) |
出身地 | オランダ・ズヴォレ |
身長 | 1.85m |
ポジション | ミッドフィールダー |
経歴 | PECズヴォレ(2017–2018)AZアルクマール(2018–2023)ACミラン(2023–2025)マンチェスター・シティ(2025–) |
レインデルスは典型的なボックス・トゥ・ボックス型MFであり、運動量・走力・対人の強さを兼ね備えた選手です。
昨季セリエAでは10ゴール4アシストを記録し、得点関与でも同ポジションでトップクラスの数字を残しました。
また、以下の能力が特に評価されています。
- 前進するドリブル&運搬能力
- スルーパス・縦パスの精度
- セカンドボール回収能力
- ロングシュートの威力
- 守備時のフィジカルとインターセプト
ミラン時代は監督交代を重ねながらも安定したパフォーマンスを維持し、守備的MFと攻撃的MFの両方を柔軟にこなせる戦術理解度も高く評価されています。
シティでの期待と課題
中盤再構築が急務のペップ・グアルディオラにとって、レインデルスは極めて計算しやすい戦力です。
運動量豊富なインサイドMFとして、ポゼッション時のビルドアップとプレッシング時の守備強度を同時に担うことが期待されます。
昨季のシティは「機動力不足の中盤」が欧州戦線でも露呈しました。
2月に獲得したニコ・ゴンサレスと並び、走れる中盤の補強は戦術的にも必須事項だったと言えます。
またクラブW杯において、レインデルスの即戦力ぶりが早くも試される場面になりそうです。
レインデルスは「デ・ブライネの後継者」になれるのか?
結論から言えば、 「スタイルは違うが後継者候補にはなる」 というのが現実的な評価でしょう。
デ・ブライネが持つ天才的なラストパスやペナルティエリア内での決定的プレーは、誰も簡単には代替できません。
レインデルスは「デ・ブライネ2世」ではなく、むしろ 「ペップ・シティ第2章の機動力型中盤の柱」 という新たな役割が期待されます。
ペップはここ数年、中盤の戦術設計を「走る中盤+万能守備+局面支配」にシフトさせつつあります。レインデルスはまさにその新コンセプトにぴったりはまる存在です。
決定力・運動量・戦術柔軟性はすでに欧州トップクラス。シティ加入によって彼のキャリアも大きく進化する可能性があります。
今後のシティ補強と中盤革命の行方
今回のレインデルス獲得を皮切りに、マンチェスター・シティは今後さらに大幅なスカッド刷新に動くと見られます。
- カルヴィン・フィリップス、グリーリッシュ、マカティらの放出候補
- アイメリク・ラポルテ復帰案の再浮上
- アタッカーではリヨンのライアン・シェルキ獲得にも関心
ペップ・グアルディオラ体制も残り数年と噂される中、「第二次黄金期」の布石が着々と打たれ始めています。