Jリーグから海を渡り、トルコでの武者修行を終えた松木玖生選手。2025年夏、彼はイングランド・サウサンプトンで再び新たなチャレンジに挑もうとしています。
本記事では、トルコでの成長ぶり、レンタルからの復帰背景、クラブや代表での今後の展望などを、独自の視点を交えて詳しくご紹介します。
- トルコ1部リーグ・ギョズテペでの1年間で公式戦34試合6ゴール5アシストを記録
- サウサンプトンへレンタル終了後に復帰し、チャンピオンシップでの出場機会に期待が高い
- 日本代表DF・菅原由勢選手との連携にも注目
- フル代表入りの可能性も含め、2025年シーズンはキャリアの分岐点になる重要な1年
トルコで証明した“数字以上の存在感”|ギョズテペでの飛躍
2024年夏にFC東京からサウサンプトンへ完全移籍した松木選手は、すぐにトルコ1部のギョズテペへレンタルされました。
リーグ戦28試合で2ゴール4アシスト、トルコカップでは6試合4ゴール1アシストという成績を残し、1年間で公式戦34試合に出場しています。
この数字も評価に値しますが、実際には数字以上に“ピッチでの存在感”が際立っていました。フィジカルの強いトルコリーグにおいて、球際の強さや走力、そして前向きな姿勢が高く評価されていました。
地元メディアからも「日本人らしからぬタフさ」と紹介されるなど、現地のファンからも厚い支持を集めていました。
トルコのようなフィジカル重視の環境で1年通して戦えた経験は、ヨーロッパのどのリーグにも適応できるポテンシャルを示しています。
松木玖生のプロフィールと成長の軌跡
項目 | 内容 |
---|---|
生年月日 | 2003年4月30日(22歳) |
出身地 | 北海道室蘭市 |
ポジション | MF(攻撃的/ボックス・トゥ・ボックス) |
所属クラブ | サウサンプトン(元FC東京、レンタル:ギョズテペ) |
実績 | U23アジアカップ優勝(2024)、AFCユース年間最優秀選手(2023) |
特徴 | 運動量、球際、切り替えの早さ、戦術理解度 |
サウサンプトン復帰は吉報か、それとも新たな試練か
2025年6月、ギョズテペでのレンタルが満了し、松木選手はサウサンプトンへと復帰しました。
サウサンプトンは今季プレミアリーグから降格し、来季はチャンピオンシップ(2部)で戦うことになります。
この“再建中のクラブ”という環境は、ある意味でチャンスでもあります。
定位置が確定している選手が少なく、競争が流動的な今、実力を発揮できれば出場機会を得るチャンスが広がっています。
プレミアリーグ時代よりも、むしろこのタイミングの方が“食い込む余地”があるかもしれません。
菅原選手との“日本人ライン”に期待|チーム合流後の様子
6月下旬、松木選手がサウサンプトンのプレシーズントレーニングに合流した様子が、クラブ公式SNSなどで公開されました。
そこには、同じ日本人選手である菅原由勢選手の姿もあり、日本人コンビの再会に多くのファンが注目しました。
異国の地での適応において、言葉や文化を共有できるチームメイトがいることは非常に大きな支えになります。
ピッチ内外での相乗効果も含め、松木選手の新シーズンにおける活躍を後押ししてくれる存在になるでしょう。
個人の能力に加えて、文化的相性や相互理解がチーム内での立ち位置を、左右することは少なくありません。
中盤に足りない“ダイナミズム”を補完するピースに
松木選手は攻撃的ミッドフィールダーとして知られていますが、彼の強みは守備から攻撃への切り替えやセカンドボールの回収といった“地味ながら試合を動かすプレー”です。
トルコでも試合終盤まで落ちない運動量を見せており、サウサンプトンのような高強度のスタイルにはぴったりの人材と言えるでしょう。
現在のサウサンプトンにはテンポを作れる選手はいますが、90分間を通じて運動量で勝負できる選手は決して多くありません。松木選手の起用によって、中盤のバランスが大きく変わる可能性があります。
ボールを持っていない時間帯の働きが評価されるのが、チャンピオンシップというリーグです。
フル代表入りへのステップとなるか?今後の展望
松木選手はU20・U23代表としての実績があり、2024年のAFC U-23アジアカップでは優勝メンバーとして活躍しました。
ただ、フル代表入りとなると、ポジション争いの激しさや戦術的な相性も求められます。
チャンピオンシップで年間を通して出場を重ねることができれば、確実に代表候補としての名前が挙がるでしょう。
欧州組の実績は、代表チームでの信頼にも直結するため、今後の飛躍が期待されます。
数字だけでなく、ピッチ内での影響力や試合の流れを変える力が認められれば、代表入りは現実的です。
“勝たせるMF”が欧州でどこまで登り詰めるかに注目

松木玖生選手は、目立つ華やかさこそないものの、チームに欠かせない“影の主役”としてここまで評価を積み重ねてきました。
トルコでの成長を経て、イングランドでの本格挑戦がいよいよ始まります。
サウサンプトンという再起をかけるクラブで、若き日本人MFがどこまで爪痕を残せるか。
今後のプレー内容や出場機会、さらには代表戦線での台頭など、多くのファンにとって楽しみな1年になりそうです。
彼の成長と飛躍を見守りながら、日本サッカーの新たな可能性に期待を寄せていきましょう。