南野拓実(みなみの たくみ)選手は、フランス・リーグ・アンのASモナコに所属する攻撃的MF/FWとして、2024/2025シーズンにおいて見事な復活を遂げました。
リバプール時代の苦悩を乗り越え、再び欧州の舞台で輝きを取り戻した南野選手は、クラブと日本代表の両方で重要な役割を担い続けています。
- 2024/25シーズンで南野拓実はモナコの主力選手として復活、CL出場権獲得にも大きく貢献
- 2025年3月にはモナコと契約延長(2027年まで)を発表、直近5試合で4得点と好調
- 日本代表ではW杯アジア予選を中心に活躍、2026年大会出場権を最速で獲得
- ピッチ内外で注目を集め、チャリティー活動やスポンサーイベントにも積極的に参加
南野拓実の基本情報(2025年7月時点)
大阪府泉佐野市出身の南野拓実選手は、2025年現在で30歳を迎えました。
キャリア初期にはセレッソ大阪でJリーグ新人王に輝き、その後欧州へ渡りました。現在はASモナコに所属し、背番号は18番。
ミッドフィールダーとフォワードの両ポジションでプレーできるユーティリティ性が特徴で、状況に応じて前線から中盤まで柔軟に対応できる選手です。
また、日本代表では2015年にデビューを飾り、以降は安定的に代表メンバーとして選出され続けています。近年ではベテラン枠として若手の見本となるプレーが評価されています。
モナコでの2024/2025シーズンの活躍
2024/2025シーズンは、南野選手の“完全復活”といえるシーズンになりました。リーグ・アンでの31試合出場6得点という数字は一見平凡に見えるかもしれませんが、内容が濃いのが特徴です。
ナント戦では1ゴール2アシストという圧巻のパフォーマンスを披露し、7-1の大勝を演出。リヨン戦ではカウンターから決勝点を叩き込み、チームのCL圏内確保に貢献しました。
また、CLのツルヴェナ戦では2ゴールを記録し、試合のPOTM(Player of the Match)にも選出されました。
欧州の大舞台でも、堂々と結果を残せるメンタルと技術の高さは、まさに南野の真骨頂といえるでしょう。
加えて、守備への献身的な姿勢がファンやメディアに好印象を与えており、「完全に王様」「一人で試合を決めてる」との声も聞かれました。
筆者としても、彼の真の価値は「ゴールやアシスト以上に、試合の流れを読む力やゲームメイクにある」と感じます。数字に表れにくい部分での貢献が、モナコにおける存在感を高めているのは間違いありません。
モナコとの契約延長とクラブの展望
2025年3月に発表されたモナコとの契約延長は、多くのファンにとって朗報でした。契約は2027年までで、これはクラブが彼を長期戦力として明確に位置付けている証です。
契約延長直前の5試合で4ゴール2アシストという圧巻のパフォーマンスは、交渉においても大きな説得力を持ったはずです。
モナコのヒュッター監督は南野に対して「最大のサプライズ」と評し、戦術の中心選手としています。
また、2025年7月からは日本のスポーツブランド「ミズノ」と5年間の新たなサプライ契約を締結し、新ユニフォーム姿の南野も注目を集めました。
さらに、バイエルンからエリック・ダイアーが加入するなど、チームの再構築も進んでいます。南野選手が中核として新シーズンを迎えることは間違いなく、今後のCL本戦でも中心的役割を担うでしょう。
日本代表での存在感とW杯予選
日本代表においても、南野拓実は依然として重要な存在です。
2026年北中米W杯に向けたアジア最終予選では、バーレーン戦などでスタメンとして出場し、的確なポジショニングとパスセンスで攻撃を牽引。日本が史上最速で出場権を獲得する過程で確実に貢献してきました。
サウジアラビア戦では得点こそなかったものの、相手の中盤を分断する動きで試合をコントロール。
指揮官からの信頼も厚く、ベンチに下がった際には観客からスタンディングオベーションも起こるほどです。
元日本代表監督・岡田武史氏からの激励に対し、「まだ何も成し遂げていない」という謙虚なコメントを残した南野。ベテランとしての自覚がにじみ出た発言は、多くの若手選手に良い刺激となったことでしょう。
個人的にも、彼のような姿勢は代表にとって非常に貴重だと感じます。
南野拓実のピッチ外での活動と評価
ピッチ内だけでなく、ピッチ外でも南野選手は精力的に活動しています。
2025年5月には、ASモナコと日本のレジェンド選手によるチャリティーマッチが開催され、南野はそのアンバサダーを務めました。
この試合はサッカーを通じた国際交流の意義を改めて示すもので、多くのファンから感動の声が寄せられました。
また、アディダスのイベントでは高校生サッカー部を訪問し、「自分と仲間を信じる力の大切さ」を語りました。
こうした活動は、彼が単なる一流プレイヤーではなく、ロールモデルとしての地位を確立しつつあることを象徴しています。
韓国メディアでは「アジアNo.1は南野ではないか」といった声もあり、賛否両論を呼ぶ存在になっています。
もちろんソン・フンミンと比較するのは簡単ではありませんが、南野の“見えない部分での貢献”を評価する視点は重要です。
南野拓実、キャリアの歩みと今後の展望

南野拓実のキャリアは、まさに挑戦の連続でした。
2012年にセレッソ大阪でプロデビューし、2014年にオーストリアのレッドブル・ザルツブルクへ移籍。そこでの活躍をきっかけに2020年にはリバプールへとステップアップを果たしました。
しかし、リバプールでは出場機会に恵まれず、サウサンプトンへのレンタル移籍も経験。
その後2022年にモナコへ完全移籍し、当初は苦しんだものの2024/25シーズンでついに「New南野」として復活を果たしました。
2025/26シーズンでは、CL本戦での活躍が求められると同時に、日本代表としてもベテランのリーダーとしての責任が求められます。年齢的には脂が乗る時期であり、さらなる飛躍が期待されるでしょう。
筆者としても、今の彼はこれまでで最も完成された状態に近いと感じており、今後のパフォーマンスに目が離せません。
南野拓実、完全復活の証明と未来への布石

南野拓実選手はモナコでの復活を遂げ、欧州・日本代表の両面で欠かせない存在となっています。
華麗なテクニックや守備の献身性に加え、人間的な魅力や社会貢献も評価されており、まさに「現代型の理想的プレイヤー」といえるでしょう。
2026年W杯を視野に入れた今、南野の次なる一歩に注目が集まります。