2025年、ヨーロッパの舞台でひときわ輝きを放っている日本人選手がいます。
スコットランド・セルティックFCに所属する前田大然(まえだ・だいぜん)選手です。
今シーズンは公式戦51試合に出場し、33ゴール・11アシストという圧巻の成績を記録しました。
スピードと運動量に定評のあった彼は、いまや“点を取れるエース”としてセルティックの攻撃陣をけん引しています。
この記事では、彼の活躍の背景、成長の理由、そして今後の展望までを丁寧に解説していきます。
- 今季33ゴール11アシストでセルティックの中心選手に
- 年間最優秀選手賞など、主要タイトルを3冠達成
- プレミア移籍の噂もあるが、本人は残留を明言
- 代表での主力化も期待され、今後の飛躍に注目
前田大然のこれまでのキャリア
まずは、これまでのクラブ歴と代表歴を以下の表にまとめました。
クラブキャリア
年度 | 所属クラブ | 備考 |
---|---|---|
2016–2019 | 松本山雅FC | Jリーグデビュー |
2019 | 水原三星ブルーウィングス(韓) | 半年の期限付き移籍 |
2020–2021 | 横浜F・マリノス | リーグ優勝に貢献 |
2022〜現在 | セルティックFC(スコットランド) | スコットランドの名門、主力定着 |
日本代表歴
年 | 内容 |
---|---|
2018年 | U-23代表でアジア大会銀メダル |
2019年〜 | A代表デビュー |
2022年 | カタールW杯メンバー選出 |
2024年〜 | 先発起用が増加中 |
セルティックでの飛躍と成長の背景
前田選手はこれまで「走力」「守備力」が評価される選手でしたが、今季はさらに「決定力」も身につけ、スコアラーとしても評価を高めています。
特に注目すべきは、ワンタッチでのシュート精度の高さです。ゴール前での落ち着きが増し、難しい体勢からも確実に得点を重ねるシーンが目立ちました。
また、セルティックのブレンダン・ロジャーズ監督のもとで、ポジショニングやパスの受け方など戦術理解も深まり、チームとの相性が非常に良いことも好成績の理由の一つといえるでしょう。
個人タイトルを総なめに!圧倒的な存在感
2024–2025シーズンの前田選手は、以下のような個人賞を受賞しています。
- PFA年間最優秀選手賞
- SFWA年間最優秀選手賞(スコットランド記者協会)
- クラブ内MVP
これらの受賞は、単に数字だけでなく、プレー内容や勝負強さ、献身性などが広く評価された証です。
現地メディアからも「今季のセルティックを象徴する存在」と報じられています。
移籍の噂と、本人のスタンス
好調ぶりから、トルコのフェネルバフチェやイングランドのプレミアクラブが興味を示しているとの報道もあります。
特にプレミアリーグへの挑戦は多くの日本人ファンにとっても期待が高まるところです。

しかし、セルティックは移籍金として2,500万ポンド(約50億円)以上を求めており、簡単に放出するつもりはありません。
前田選手自身も、インタビューで以下のようにコメントしています。
「セルティックでCLの決勝トーナメントに行くことが目標。移籍よりも、今いる場所で結果を出すことが大事だと思っています。」
この言葉からも、当面はセルティックでのプレーを続ける意向が強いことがうかがえます。
プライベートでも充実。父親としての顔も
2025年春には第3子となる長男が誕生。

前田選手は育児にも積極的で、SNSでは子どもと遊ぶ姿も公開されています。家族との時間を大切にする姿勢が、プレーの安定感にも良い影響を与えているようです。
精神面での成長が、冷静なプレーやリーダーシップにもつながっており、まさに“人間的にも成熟した”シーズンだったと言えるでしょう。
前田大善、今後の展望と代表での立ち位置
日本代表ではこれまでスーパーサブ的な役割が多かった前田選手ですが、今後は先発としての起用が増えることが予想されます。
特に、伊東純也選手や南野拓実選手との連携面での可能性は高く、代表の3トップを支えるキープレイヤーとしての役割が期待されています。
ワールドカップ最終予選に向けて、コンディションが良いまま維持できれば、代表の得点源として定着する未来も十分考えられます。
“走る男”から、“点を取る主役”へ

2025年、前田大然選手はキャリア最高のシーズンを過ごしています。
スピード、運動量、献身性という武器に加え、ゴール前での冷静さや得点力を身につけたことで、まさに完成されたアタッカーへと進化しました。
今後、どのクラブでどのような活躍を見せてくれるのか。あるいは、このままセルティックの“レジェンド”としての道を進むのか。いずれにしても、彼の歩みから目が離せません。